2017年の流行語と出来事を特にオチもなく振り返る
2017年も残りわずか。今年もいろんなことがありました。このブログには記事を一つしか書いていないのですが、各所で発表された2017年の新語・流行語を私なりに振り返ってみようと思います。
☆「忖度」
「インスタ映え」とともに新語・流行語大賞に選ばれた言葉ですね。森友学園問題で籠池泰典前理事長が頻繁にこの言葉を用いたことをきっかけに、広く使われるようになりました。私は、この言葉は今年流行った、というよりも日本社会を象徴している言葉という意味でこの「忖度」に注目しています。
『失敗の本質』という本に詳しく述べられていますが。「空気を読む」以来続いてきた、周囲の意図をおもんばかって行動する習慣は、太平洋戦争(第二次世界大戦、大東亜戦争とも)では現場の「言葉」を奪い、戦況の悪化へと突き進む原因ともなったと思います。籠池氏の「忖度」があったという主張が正しいかどうか、「忖度」があったとしてそれが法律に違反する物かは私がどうこうできるものではありませんが、違法な、または社会通念に反する形での「忖度」が盛んにおこなわれる状況はなんとかならないだろうかと思います。行政においては、情報公開などを徹底して行い、資料の廃棄を防ぐ措置が必要なのではないかと思います。「民主主義は文書主義だ」という考え方はシン・ゴジラでは否定的な意味で扱われていましたが、むしろ文書を残すことによって行政の透明性を確保していくべきだと思います。ただ、森友学園問題の国会答弁のように、文書を残していたとしても「言った言わないの争い」になることは考えられてしまうのですが。
☆「インスタ映え」
この言葉は、画像投稿SNS「インスタグラム(instagram)」に写真を投稿した場合において、「綺麗だ」「美しい」と思われるような状態を指します。「写真映え(する/しない)」や「テレビ映え」という言葉がありますが、この「インスタ映え」も同様の使い方をします。この言葉を英語で表現した「フォトジェニック(photogenic)」という言葉もテレビや街中で聞かれることとなりました。聞くところによると、カラフルなもの、高さのあるものが「インスタ映え」するのだそうです。
インスタ映えばかり意識して食品を廃棄したり、周囲に迷惑がかかるような状況をネット上で「インスタバエ」と虫の名前のように揶揄する動きもありましたが、地方の観光地に「インスタ映え」するスポットを求めて観光客が来るなどの良い影響も見られました。
・「35億」
お笑い芸人「ブルゾンちえみ」さんの代表的なギャグの一つです。昔付き合っていた男のことを引きずってくよくよするのではなく、ごまんといる男性の中からまた自分が交際するにふさわしい男性を選べばよいのではないか、という旨をキャリアウーマンに扮してコミカルに演じたブルゾンちえみさんのネタの中でこの文言が使われ、多くの人の笑いを呼びました。「世界の半分は女性」という言い回しはよく聞きますが、その男性バージョンともいうべき内容を、新しい表現方法で社会に提示したという点で評価されるべきであると思います。
奔放な/自由な女性という意味では、ツイッター上でハイスペック(高収入、高学歴)な男性遍歴を独特の「パワーワード」ともいうべき言葉で赤裸々につづった(つぶやいた)「暇な女子大生」さんも注目を集めましたし、TBSの元記者によるセクハラを訴えたジャーナリストや、電通勤務時代に先輩社員からのセクハラがあったことを訴えたライターの「はあちゅう」さん、米国で映画監督、俳優、政治家によるセクハラに声を上げた人々も注目を集めました。一方で、事務所トラブルで出家した女優や不倫問題が取りざたされた女優、与党議員、野党議員なども不名誉な意味で注目を集めました。
・「Jアラート」
北朝鮮によるミサイル発射などによって発令される警報のこと。早朝のニュース番組が「Jアラート」によって番組を事実上中断するような状況も今年は何回かありました。ただ一方で、テレビ東京が北朝鮮によるミサイル発射の特別編成番組を7時半前に切り上げ、アニメ「けものフレンズ」の最終回の再放送を予定通り行ったことも好意的に受け止められました。私もこの判断には賛成です。
「睡眠負債」
睡眠が少ない状況が続くことは健康に良くないことをさした言葉です。
「ひふみん」
今年現役引退を表明した棋士の加藤一二三・九段の愛称です。長年将棋界で頑張ってきた功績だけでなく、そのしぐさや言動が愛らしいと話題を呼びました。
昨今のおじさんを「かわいい」と呼ぶ風潮には疑問を抱くのですが、加藤一二三さんの発言に耳を傾ける機会が多くあったことは私にとって良い収穫となりました。とはいえ、お年寄りに無理矢理歌を歌わせたり踊らせたりすることには疑問を抱きました。本人も「濡れ場のあるドラマには出演したくない」という旨の意思表示を行っているといい、少なくとも若手芸人のように酷使する状況は避けてほしいと思いました。
「フェイクニュース」
「魔の2回生」
「○○ファースト」
審査員特別賞
9.98
29連勝
その他のノミネート語
うつヌケ
炎上○○/
9.98(10秒の壁)/
共謀罪/
GINZA SIX/
空前絶後の/
人生100年時代/
睡眠負債/
線状降水帯/
ちーがーうーだーろー!/
刀剣乱舞/
藤井フィーバー/
ユーチューバー
動画投稿サイト「ユーチューブ」において動画をアップロードすることによる広告収入等を得ることを生業にしている人々。今年は、人気ユーチューバー「はじめしゃちょー」さんの浮気や「ヒカル」さんの仮想通貨「VALU」の価格変動をめぐる騒動も注目を集めました。
ワンオペ育児
三省堂「今年の新語2017」結果
忖度
「インフルエンサー」が2位
強烈な表現が好まれる世相を反映した「パワーワード」が3位
「政次ロス」「アムロス」なども現れた「○○ロス」は造語力を獲得し4位
ネット社会で無視できない「フェイクニュース」が5位
(笑)以来の変遷の歴史がある「草」が6位
いっそう普及が進んだ「仮想通貨」が7位
また、略称が一般化した「オフショル」、
関西発の「イキる」、
擬態語(オノマトペ)の「きゅんきゅん」
使用域がやや狭く用法にも経過観察が必要な「卍」、
今後の普及に課題が残る「プレミアムフライデー」、
流行語という色合いが強い「熱盛」は選外とされた。
Google急上昇ランキング2017
1) 小林麻央
2) 北朝鮮
3) ドラクエ11
4) 台風
5) wbc
6) 松居一代
7) 安室奈美恵
8) 清水富美加
9) iphone 8
10) ブルゾンちえみ